ラレコ山への道:国際交流員「目からウロコ」

#14 プレゼント交換をやめる!? 慈善のクリスマスへ――

2019年12月

目からウロコ

 爽やかな秋風が静まるとともに冬の寒さを感じ始めると、私はクリスマスが近づいてきたとわかります! 欧米人の大多数にとって、クリスマスはお正月よりも、1年の最も大事な行事だと思われます。そもそも宗教の祝日であったクリスマスは、だんだん習慣や文化の祝日に変化してきて、あらゆる人々がクリスマスの活動を心待ちにしています。キリスト教徒じゃない私も、イスラム教徒の親友とお互いにプレゼントを交換したり、必ず実家に帰って家族と一緒にクリスマスツリーを飾ったり、クリスマスクッキーを焼いたりします。クリスマスの日に一人でいると想像するだけで、孤独感を感じるほど大事な日です。

 アメリカでは、クリスマスの通称を「the Season of Giving(与える季節)」とよく言います。クリスマスの時にプレゼント交換をするのは感謝の気持ちを表すので、友だちや家族にだけではなく、誰にでもプレゼントを渡す人がいます。私の母のように、いつも配達してくれる郵便屋さんにまで小さいプレゼントを配る人が意外といます!

 しかし、「Season of Giving」という言葉はプレゼントに対してだけではなく、寄付や時間などを与えるという意味も含まれています。個人主義のイメージがあるアメリカ人ですが、他人を助けることも大事にするようです。人助け、寄付、ボンランティアの3項目に基づいて国別にランキング化する世界寄付指数の2018年の調査によると、144ヵ国中、アメリカは1位です! 日本は残念ながら……128位です。

 クリスマスのころ、「自分の町、自分のコミュニティーに恩返しする」という気持ちは強くなります。たとえば、困っている家庭の子どもが欲しいものをクリスマスツリーのオーナメント(飾り)に書いて、特別な公開のクリスマスツリーにかける「Angel Tree(天使のクリスマスツリー)」という事業もあります。この取り組みによって、誰でもその飾りを持って行き、その子の欲しいものを匿名で買ってあげることができます。

 または、お金の問題で苦しんでいる大学生は、お金やプレゼントの寄付の代わりに、時間を寄付します!12月には、ホームレス一時宿泊施設などの福祉施設でボランティアする人が多いです。英語で、「Time is more precious than gold(金よりも時間が大事)」ということわざがあります。そのため、お金がなくても他の寄付できる方法もある!ということですね。

 では、今年の「Season of Giving」には、他人のため何かいいことをしましょう!


[最近、目からウロコが落ちたこと……]

 10月の中旬、黒部市姉妹都市のメーコン・ビブ郡(アメリカのジョージア州)からの学生団体が来日しました! 11日間ずっと一緒にいて、黒部市や東京を回りました。生徒たちといる間に、ジョージア州の文化などについていろいろ勉強になりました。私はアメリカ人なのに、知らないアメリカの生き方はまだたくさんあるとわかりました。

(2019年12月 COLARE TIMES 掲載)

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