ラレコ山への道 小野木豊昭 古典空間への誘い

【其の壱拾参】平成邦楽レボリューションと“風”

2000年6月
 新緑の薫り、頬をなぜる爽やかな風。気持ちのいい季節です。連休はどのようにお過ごしになりましたか? 私の友人もハワイ焼けで真っ黒。得意満面 です。内心はいいな~と思いつつ、「エ~イ、俺はそんなことに価値観は持たないぜ!」と無理やり納得してはいるもののやっぱり南の島、白い砂、青い海……ニ行ッテミタイヨー! というわけで日本の伝統だ、古典だと大きなことを言っていても所詮は現代社会の落とし子を自認する私です。

 おそらく、こんな思いを共通語として抱きつつ、私みたいに大上段でもなく涼しい顔をして日本の楽器、日本の音と向かい合っている若きアーティストたちと連休中は共に過ごしていました。

 南青山というそれなりにオシャレな町として認知されている場所に、<南青山マンダラ>というライヴスポットがあります。そこで昨年に引き続き5月3日から7日にわたり「平成邦楽レボリューションvol.2」というライヴシリーズを行いました。卓越した技術をもち、さらに現代と向かい合う意識を強烈に抱く、次代を担う邦楽界の若手演奏家たち。5日間にわたり、ジャンルを越えて「古典、伝統と現代との接点」を合い言葉に熱く語り、演奏を展開しました。マスコミの方々にも大きく注目され、連日の立ち見、アンコール……お陰様で成功裡に終了することができました。
 ところで、文部省の新・指導要領によると、2002年より中学校の音楽の時間で和楽器が必修になります。(このことは近々ゆっくり語ります!)また雅楽の東儀秀樹さんや津軽三味線の吉田兄弟をはじめ、狂言の和泉元彌さんやコラーレでもお馴染み野村萬斎さん。たびたびメディアに登場する伝統芸能のスターたち。今回のライヴの盛り上がりと重ね合わせると、伝統芸能の世界にも確実に“風”が吹きはじめていることを感じています。

 「文化」ってなんだろう? 何も難しく考える必要はありません。普段の生活の延長に位 置づけられるものであれば何でもOKなのではないかと思うのです。まずCD屋さんで彼らのCDを手にしてください。そんなことがまさに「古典空間への誘い」なのです。

(2000年06月 COLARE TIMES 掲載)
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