ラレコ山への道:国際交流員「目からウロコ」

#02 日本とアメリカの教育

2023年12月

 今年の10月、アメリカのジョージア州メーコン・ビブ郡の高校生が、姉妹都市交流研修事業として黒部市を訪問しました。アメリカの高校生にとっては日本の学校は少し珍しいかもしれませんね。なので今回は、日米の高校レベルの公教育制度の教科課程を少し比べてみたいと思います。

 まず、日本の多くの学校は「学年制」で、生徒は学校側がそれぞれの学年で必要だと決めた単位を取るために授業を取りますね。いくつかの授業を自由に選べることもありますが、同級生は大体みんな同じスケジュールで勉強しています。教科書は国の検定を受けた物が、どの学校でも使用されているし、基本的な教育には住む所などで大きな差はないです。やはり生徒達に授業の選択の自由が少ないと能力が伸ばせないかもしれませんが、ほとんど皆平等に教育を受けられるのは大きな利点です。

 一方、アメリカの高校は大学と同じシステムで「単位制」であるため、卒業に必須な単位さえ取れば、どの学年でその単位を取るかは自由です。もちろん卒業するための義務課程もありますが、その卒業単位を取るための選択肢がいくらでもあります。まず、選択科目の数がたくさんあります。例えば、私の出身校では、心理学、地質学、欧州歴史学、経済学、米国政治と政府学、コンピューター科学、美術史などの授業をとることが可能でした。もちろん美術、音楽、体育系もありました。選択科目を一人一人好きなように選ぶと、同じスケジュールを持っている同級生は滅多にいません。そして、選択科目以外にも、それぞれの科目が上級と普通レベルに分けられていて、どのレベルに入るのかは生徒本人の選択になります。だから自分の能力を試したい1年生が大学のようなコースに入る事も出来ます。

 しかし、アメリカの教育は自由が多い一方で、平等に対する欠点もよく考察しなければいけません。私の出身校では、上級レベルと普通レベルの授業の質が等しくなかったと思います。その授業の内容、教材、先生も違った上に、周りのクラスメートの質も変わります。やはり、ほとんどの生徒達が優等生である場合と、逆にほとんどの生徒達が勉強に集中しない生徒である場合とでは、学習環境に差が出るでしょう。それに、自分の経験からしても、同じ学校に通っても受けられる教育が等しくない場合も多いと思うんです。ただ、やはり生徒の能力や可能性を伸ばせるのが、大きな利点です。もう一つは、日本と違い、アメリカは州や地方によっても教育制度に多くの差があります。資金だけではなく、授業の内容も変わります。例えば、アメリカの南北戦争が教えられている時、南部から教えられているかどうかによって内容に大きな影響もあります。

 個人的には、日本の国民がみんな平等に教育を受けられる点と、アメリカで能力に合わせた授業を取れる点を、組み合わせたような教育が可能であれば、理想的ではないかと思います。だから米国も日本も教育制度を改善したいと考える時、お互いに目を向けると問題を考え直すヒントが得やすくなるのではないでしょうか。

卒業式の前の撮影、私とお姉ちゃん。

(2023年12月 COLARE TIMES 掲載)

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