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COLARE TIMES

#10 日米の高校スポーツ文化
2025年10月
皆さん、お久しぶりです! 今年の夏は暑かったですね。暑さが落ち着いて、秋を楽しみにしている人もいるでしょうね。
今回は、「日米の高校スポーツ文化」及び「部活動の違い」について紹介します。夏に「甲子園」という高校野球の大会を見て、日本での高校スポーツ(特に野球)が大変人気であることを知りました。例えば、「夏の甲子園」と呼ばれる全国高等学校野球選手権大会のテレビ中継が全国放送されるなんて、スポーツの中でも大イベントですね。アメリカもスポーツが大好きな国ですが、いろいろ比べてみると意外と相違点があります。
まずは高校選手の活躍として、スポーツ部活動のシーズンが全然違います。日本だと、部活の練習と試合が1年中続くので、季節ごとの大会に出場することができますね。例えば高校野球だと、秋季大会で始まり、春になると「選抜大会」と言われる春季大会に進み、最後が全国選手権大会「夏の甲子園」で終わります。ほぼ1年を通して大会があり、それを応援できることがすごいです!
一方で、アメリカの高校スポーツ部はシーズン制で、学期と共に進行していきます。一般的に、秋ならサッカーとアメフト、冬ならバレーとバスケ、春なら陸上と野球……という流れで、ほとんどの試合と大会はシーズン制です。州や地区によってシーズンの期間が変わりますが、例えば、高校アメフトならば基本的に晩夏(7月下旬〜8月下旬)から11月まで部活が続きます。初試合(Homecoming・ホームカミング)が秋学期の初日になり、最後のチャンピオンシップゲームが遅くとも12月で決着という感じです。このため、アメリカの高校スポーツは季節の現象として扱われているかもしれません。
つまり、生徒たちが季節ごとに他のスポーツ部に入部することもできるのです。例えば私の場合、秋にクロスカントリー、冬にノルディックスキーと、両方を経験しました。
大会の形、特に最上位のチャンピオンシップも違います。アメリカには、全国高等学校選手権大会がありません。最上位の選手権大会は、全国ではなく全州のレベルで行い、簡単に「ステート(State)」と呼ばれます。各州で細かい部分は異なりますが、一般的に、州内の地区予選を勝ち進めばステートに行けるようになります。そしてもちろん、全国のテレビ放送より、州ごとにローカル放送で流すことが普通で、地元以外の観客がほとんどいません。
そのため、観戦スポーツとしての印象は日本より局部的であるかもしれません。例えば、アメフトならシーズンの中で最も盛り上がる試合は選手権ではなく、ホームカミング(Homecoming)という初戦が人気です。ホームカミングとは秋学期及び新学年の始まりを祝うイベントで、試合の他にダンスもあります。単に試合というより、日本の文化祭や運動会のような「学年度で盛り上がる定番イベント」として扱われているような感じです。さらには、それぞれの高校の試合で盛り上がるのは、ほぼその学校の関係者のみです。つまり、自分の学校が全州選手権大会の予選通過できなかった場合、それから隣の学校の試合を見たり応援する人はあまりいません。
個人的な意見ですが、アメリカの大学のスポーツ文化の方が日本とより近いかもしれません。全国選手権大会がある上、夢を目指す選手にとっては、大学からが本当の出番になります。高校卒業後はとにかくスポーツの強い大学に入学し、勉強よりスポーツ活動に必死に注目する青年も多いです。また、高校より相当観戦者が増えます。全国観戦スポーツランキングでは全米大学体育協会(NCAA)が3位で、このことからも関係者以外に多くの観戦者がいることがわかります。
ただし、スポーツに対してあまりにも詳しくない私の解釈がズレているかもしれません。皆さんはどう思いますか? また今度のブログまでね!