ラレコ山への道:国際交流員「目からウロコ」

#12 手本

2013年8月

 梅雨明け宣言がなかなかでなくて、8月の天気もちょっと不安ですが、その割に今年の梅雨はほとんど晴れてよかったです。晴れてよかったと言っていますが、実は私にとって初めての梅雨です。6年前の日本留学は梅雨の前に終わったので経験せず帰国したし、日本への2回の観光旅行は9月と5月で梅雨じゃありませんでした。

 7月からコラーレで、講座「外国語習得のコツ」を開催しています。全8回のコースで、現在は5回目の「たくさんの例文に触れよう」のテキストを準備しています。ここは最も重要なところだと思うので、ちゃんと説明したいと思っています。でもやはり、講座の準備をするのは大変。

 さて先日、荻生小学校での仕事が終わりました。9月からは違う小学校に移ります。荻生小の最後の日に、生徒たちとちゃんと最後の挨拶ができました。給食の時間に離任会があって、私は少し泣きそうになりました。最後に子どもに伝えたのは、「英語をがんばりながらも、この広大な世界を発見しよう」と。

 同日、学校だよりをもらいました。その中で一番印象に残ったものを皆さんに伝えたいと思います。

 「私たち大人は、今までしていなかったことやできていなかったことをやり遂げるには、相当の決意努力がないとなかなか実行できないものです。子どもたちにも同じようなことが言えますが、大人がよい手本を見せたり、一緒になって行ったり、ちょっと後押しをしてやったりすることで達成しやすくなると思います」

 すばらしい言葉だと思いました。その中で「手本」という言葉は、一番大事だと思います。書いてある通り、大人は子どもの手本です。大人がしないことは、子どももしない可能性がかなり高いと思います。「大人」とは両親のことだけではなく、周りの大人も含みます。

 ところで、私も大事な手本になっています。外国人というのはかなり厳しく評価されます。人間は区別することが上手で、自分とかなり違う人と出会ったら、自然にその人に注目して自分の行動をかえりみます。なぜかというと、人間は百億人のことを一人ひとり取り扱うことが絶対にできないからです。あるところが似ている人たちをグループで扱って、目立つ人はその組の手本になります。

 私も手本を見ています。周りの皆さんは、私の手本です。日本人に囲まれていますし、皆さん一人ひとり違いますから、まとめて「日本人は“何々”のようだ」と考えることはしないので、安心してくださいね。そして私は、そういう「人間の他人の扱い方」に気づいているので、そうしないようにしています。でも、サルも木から落ちるくらいなので、私も残念ながらしてしまうときもありますが……。

 去年の8月8日に黒部市にやってきてから1年間、いろいろありました。私の周りの皆さんはほとんどが優しくて、付き合いにくい人があまりいません。未だちょっと難しいことがありますが、黒部が好きになってきました。これから1年も宜しくお願いいたします。


荻生小学校5年生からのプレゼント

 5年生からのプレゼントです。生徒たちの怪しい行動で、何かのグループがあることはばれたのですが、まさかこんなこととは期待していませんでした。教室に入ったら感動しました。荻生小学校の皆さん、ありがとう!

(2013年08月 COLARE TIMES 掲載)

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