ラレコ山への道 蝉丸 徒然日記

Vol.46 2006年8月 日本国内ツアー

2008年9月

2006年は久しぶりに日本の地方都市公演が実現しました。お馴染みの北九州芸術劇場、世田谷パブリックシアターでの公演後、すぐにこれもお馴染みのコロンビアのボゴタ公演に10日間ほど出かけ、4月22日長野県松本、4月29日東京都小平、5月13日千葉県君津、5月20日神奈川県相模大野、9月2日宮城県大河原の5カ所です。

松本はすごい劇場ができると噂に聞いていた市民芸術館ですが、本当にすごい。まず客席が豪華、4層のバルコニー席がある馬蹄形のオペラハウスです。客席の天井が昇降して客席の容積を変えることができます。舞台は4面舞台、すのこ高27m、静音電動バトン、照明音響機器も申し分ありません。そして後面舞台の奥の壁に、なにやらロールバック式客席が収納されているようなのです。劇場機構担当の人に聞いてみると、360席の客席がスライドして出てきて、主舞台を後ろから見る構造だそうです。実験的な小公演を想定しているそうですが、袖幕や一文字幕を人力で裏返しに付け替えなければならないのが難点だそうです。長野県での山海塾公演は初めてなので、観客も300人ほどしか集まりませんでした。演目は「かげみ」でアイオーファクトリーが販売目的でビデオ撮影を行いました。

4月24~26日、君津で蝉丸ダンスワークショップを行い、29日はルネこだいら大ホールで「かげみ」公演。もう何度も公演している劇場ですが、なぜ「ルネ」と言うのかは知りません。この劇場はクラシックコンサートが主目的となっていて、舞台奥に入れ子式の自走式音響反射板が格納してあります。舞台上にレールが仕込んであり、舞台奥から前まで釣竿が伸びるようにスライドしてきて、完全に箱型のコンサートホールができ上がります。吊物バトンも全部電動なのですが、速度が一定なので「かげみ」の舞台美術のアップダウンには使えません。97枚の蓮の葉が開演直後上昇し、終演直前に下降するだけなのですが、すべて手引き仮設綱元を仕込みました。ここも4月8日に7時間の蝉丸ダンスワークショップを行っています。それには関係なく、この劇場ではいつも満席になります。

5月13日、君津市民文化ホール「ひびき」公演。千葉県で始めての山海塾公演です。ダンサーやスタッフに千葉県出身者がたくさんいるのですが、一様に「あんな所まで観客が来るだろうか、何とかしなければ」という反応。採算が取れなくて有名なアクアラインを高速バスで通り、君津バスターミナルで降りると目の前が丹下健三デザインの風変わりな文化ホールです。周りは田圃と丘陵地帯。「う~む、コラーレを思い出すな」近くにホテルがないので駅前のホテルまで車で送迎してもらいました。観客は250人ほど。

5月20日、グリーンホール相模大野「ひびき」公演。この劇場も馴染みの劇場になりました。天井反響版、スクリーン、松羽目などが吊ってあり、袖幕もレール付きなのですが吊り替えることはできず、開口部分しかバトンが無いので美術バトンには成りません。山海塾にとっては使いづらい劇場です。初めて公演したときは250人ほどの観客でしたが、今回はなんと1,000人を越えるホールが満席だそうです。続けることによって観客が増えるのだなと実感しました。

海外公演を挟んで8月5・6日、蝉丸ダンスワークショップ。9月2日、仙南芸術文化センター(えずこホール)「ひびき」公演。えずこというのは東北地方で、乳児を育てるために使ったわら製の籠のことだそうです。宮城県が仙南地域の為に作った施設で、道路を挟んで広大なショッピングセンターのようなものがあります。ホールの駐車場に車を止めて買い物に行く人も多いそうです。「う~む、ミラージュホールのようだな」概観は楕円形、屋根が銅板葺き、大ホールは格子天井で壁の照明器具も美しく、その雰囲気が舞台の中まで続いていて、かなり格調高いコンサートホールの雰囲気です。舞台の奥行きも少ないので演出を少し変えて上演しました。仙台には過去に何度か来ていて、馴染みの飲み屋「あべひげ」で知人たちと飲みました。

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