ユーゴ・ラシャペル #29

日本の魅力(3)身近な自然
 
 私が感じている「日本の魅力」は7つあります。今回は3つ目として、「身近な自然」について書きます。
 一般的に日本人が思うカナダのイメージは、「とても広くて自然が豊かな国」だと思います。確かに、それは事実なのですが……。

■ カナダの「エクメーネ」
 「エクメーネ」とは、「人間が生活する空間」という意味です。カナダはロシアに次いで世界で2番目に広い国で、日本の約27倍です。しかし、カナダの人口はロシアや日本の約4分の1しかありません。つまり、全体の人口密度は非常に低いのです。そこで、カナダのエクメーネの話です。
 カナダ人の9割は都会に住んでおり、田舎にはなかなか住みません。例えば、大都会であるモントリオール市の中心の人口密度は、東京都23区の水準とはそんなに変わりません。都会から少し離れた郊外になると逆に、土地を自由に使えると思いがちになり、とても贅沢な使い方をしています。林や畑など、距離を置いて耕作します。ちなみに、都会であろうと、郊外であろうと、田舎であろうと、人間の手が加わっていない大自然から離れて住むのが一般的です。自然が多く残る観光地、西部のブリティッシュ・コロンビア州は例外ですが、それ以外では、大自然に触れたいと思ったらかなりの時間が必要です。
 私は子どもの頃、郊外に住んでいました。自然がある場所までは車で最短30分間かかり、誰も住んでいない大自然までは車で3時間も走らないとたどり着きませんでした。

■ 日本の自然
 私が気に入った日本の魅力のひとつは、「自然」です。もちろん、日本の自然地はカナダより狭いです。全国的に人口密度が高いので、自然が残る平地はほとんどなくなっています。そして最近では、アメリカやカナダの郊外のように、畑や田んぼを埋め立てて家を建てることが多くなってきました。でも、日本の自然はすぐ近くにあります。関東平地の真ん中でさえ、電車に乗ってすぐに自然地にたどり着けます。

■ 黒部の自然
 北陸地方、富山県、そして黒部市も、すごいと思います。黒部峡谷トロッコ電車に乗って「欅平(けやきだいら)」まで行けば、すでに自然の真ん中にいます。そこからハイキングなどもできるし、お猿さんに挨拶することもできるし、私は感動しました。自然が非常に近いと言われるカナダのバンクーバーに住んだとしても、このようなことは絶対にできないことなので、私には楽しくてたまりません。海外から来た友だちや日本人の友だちが来るとき、最初に紹介するのは、やはり身近な自然ですね。日本の自然、日本の緑地など、少ないかもしれませんが身近にあるので、うまく保っていけば、絶対に楽しいと思います。

 富山駅の通路で大発見。観光客をお出迎えするポスターが貼られていました。カニさんが、日本語と、中国語と……フランス語で歓迎してくれます。つづりもバッチリ!

(2015年02月 COLARE TIMES 掲載)



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