ユーゴ・ラシャペル #27

日本の魅力(1)交通の便
 
 今までこのコーナーで、私が気付いたことや皆さんに気付いてほしかったことを書きました。うまく紹介できたときもありますが、あまりうまくできなかったときもあったと思います。
 私はカナダのモントリオール大学に在学中の2007年、東京の創価大学へ交換留学し、日本語を専攻しました。留学が終わってからもカナダで日本語を勉強し続け、2012年に黒部市の国際交流員として再び日本に戻ってきました。今までこのコーナーで、私が日本に戻ってきた理由をまだ紹介したことがなかったと思います。理由は、虹の色と同じように、7つあります。まず今回は、その中のひとつ、「交通の便」について紹介したいと思います。

■ 渋滞との嫌な出逢い
 8年前、東京に留学しにきたとき、大学が空港までバスで迎えに来てくれました。ご存じの通り、東京の道路はいつも渋滞しています。そのときもかなり渋滞し、渋滞が苦手な私にはとても苦痛な時間でした。2年前に国際交流員として再入国したときもバスで迎えに来ると聞き、嫌な気持ちをしました。東京の道路事情はよくありませんね。でも地元のモントリオールにも渋滞はあるし、それが日本を嫌になる理由にはなりません。ちなみに自分で成田空港まで行くときは、電車でと決めています。

■ 電車との出会い
 留学中は、大学近くの寮に住んでいたので、歩いて通学していました。毎日が楽しいお散歩でした。でもせっかく東京にいるのでいろいろ見てみたいと思い、何度も都心部へ遊びに行きました。しかし住んでいたのが八王子市だったので、都心部までは公共交通でしか行けません。カナダでは都心部から40km離れたところに住んでいたら、公共交通がまずありません。でも東京は違います。バスで駅まで移動できるし、駅からは電車で簡単に都心部まで行けるので、とても便利だと思いました。

■ 夜間運行停止と満員電車
 東京の電車は複雑だと思う人が多いようです。そうかもしれませんが、私は迷子になったことはありませんでした。逆に電車に乗ることで良い思い出が作れました。困ったことはほぼなかったのですが、2つだけ気になった点がありました。
 まずひとつは、夜間に運行が停止することです。モントリオールは東京よりずっと人口が少ないですが、何時になっても公共交通機関が使えます。地下鉄は夜間に停止しますが、代わりに夜間路線バスがあって、何時になっても帰れるのです。でも、あらゆる日本の都市ではそうじゃないようです。どうして日本では、夜になると公共交通期間が全部停止になるのか疑問です。
 もうひとつは、電車のラッシュについてです。通勤・通学の満員電車になり、乗れない人もたくさんいます。道路の渋滞と違い、電車の場合は時間や本数を工夫すればよいのではないでしょうか。でも東京ではこれ以上、新たに鉄道などは作らないと言っています。最近人口が増加しているし、もったいないです。

■ 問題点があっても、やっぱり魅力
 フランス語に、こんなことわざがあります。「Il n’y a rien de parfait dans ce monde.(この世に完璧なものはありません)」日本の交通機関も完璧ではありませんが、大好きです。そして黒部に来たら、もっと驚きました。通勤や通学に使えそうな富山地方鉄道があり、新幹線開業に向けて「富山あいの風鉄道」と改称する在来線もあります。両親が住んでいるカナダの田舎よりずっと交通の便がいいと思います。その公共交通を大事にして、なるべく使って発展させてください。日本の魅力のひとつだからです。

(2014年11月 COLARE TIMES 掲載)



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