ユーゴ・ラシャペル #05

言葉のシンキロウ
 
 Happy New Year! Bonne Ann?e! 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 11月中旬から3回連続で東京へ行ってきました。黒部市に来る前も東京で来日の研修会があって、その前も2回旅行したことがあります。そして初めて日本に来たとき、東京都の八王子市で1年くらい留学しました。合わせて7回、東京は日本で最も親しくなったところです。詳しすぎると思われるくらいです。

 皆さん、東京に行かれたことがあるでしょうか。到着したとき、何を思われたでしょうか。外国人のほとんどは「でかい!(※)」と思うそうですが、私はそうではありませんでした。行く前に、出来るだけ本などで前もって勉強していきました。首都圏は3千万人以上。東京は「市」ではなく、「区」というものです。来日する前に覚えておいたので、「着いたら何も驚くことがない」と思いこんでいましたね。でも、驚くことがたくさんありました。高速道路が狭いです。電車は一番奥の郊外まで行きます。誰も住んでいない山までバスで簡単に行けます。3千万人といっても、数字だけでわかりません。初めて東京に行ったとき、何か疑問に感じていたのですが、先月ようやく実感しました。「市」という言葉についてです。

 先月、同僚と東京旅行から帰る途中、「市」のことについて考えました。今、黒部「市」に住んでいます。ここに来てから、何回も富山「市」に行ったことがあります。留学した八王子も「市」ですね。向こう(カナダ)で、モントリオール「市」にすんでいました。何年も住んでいたモントリオールの隣の郊外も「市」でした。実家も「市」という所にあります。東京は「市」ではないけど、昔ありました(今の東京都の特別区にあたります)。「“市”とは、何だろうか」と考えました。都市計画を勉強した私には興味があったし、帰りの電車に乗っている間に答えを探してみました。

 考えると、目からウロコ。隣の魚津市を思い出したら、「市」という言葉は、シンキロウじゃないかと、思いました。つまり、問題は「市」ということではなく、「市」という呼び方だと思いました。黒部市、富山市、八王子市、モントリオール市、同じ呼び方でも、違うようなものだと思います。私が「東京」を勉強したときと同じように「人口」ということだけで考えようとしたら、大きな勘違いをしてしまうと思います。黒部に着いてからよく言われたことは、「田舎じゃないですか」と。「市」なのに。「人が集まるところ」のはずなのに。「市」といっても「市」とならないかな。

 今日、皆さんに感じてほしいのは、ひとつだけです。「市」というものは1種類だけではないということです。でもまだ証明できていません。それに関する本を書き終えたら証明できると思います。書き終えたら、読んでみてくださいね。今日は、言葉の裏には勘違いしやすいことがたくさん隠れているということを覚えておいてほしいと思います。毎日使う言葉も、自然に使う言葉も、シンキロウになることは沢山あると思います。
 
※日本語で「でかい!」は、英語で「Huge!」、フランス語で「?norme!」と言います。

  写真)東京スカイツリーから望む風景。飛行機に乗っているみたいでした。

(2013年01月 COLARE TIMES 掲載)



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