ブレット・クインビー #44

楽しくないティーパーティー
 
 今年、アメリカの上院議員の3分の1と下院議員全員が改選となる中間選挙が行われました。上院議員の任期は6年であり、下院議員は2年ですので、2年ごとに選挙があります。大統領の任期4年の最中にある選挙は中間選挙と言われます。今回の選挙では、オバマ大統領に対して強い批判の影響から、与党の民主党が議席を減らしてしまいました。
 2008年の選挙で、オバマ氏が大統領になって、民主党が共和党から多くの議席を奪いました。しかし今は不景気や税金に対する不満により、オバマ大統領の支持率が激しく下がってきました。そこで、今回の中間選挙では共和党が議席を取り戻し、下院議員の大半数を得ました。上院議員の方にも共和党は議席を増やしたが、大半数までは行きませんでした。
 共和党の成功の裏にはある団体の活躍がありました。2009年にティーパーティーという保守派の政治運動が始まりました。そのティーパーティーの目的は共和党や民主党に関係なく、政府や行政の規模を拡大しようとする政策に反対することらしいのですが、今年の選挙で支援した候補はみんな共和党の一員でした。運動が始まった時からの主な活動は、オバマ政権に反対するデモやスピーチです。ティーパーティーの名前は1773年に起きたボストン茶会事件に由来しており、その事件と同じように不正な税金に反抗します。オバマ政権の景気刺激策や医療保険法改にも反対します。
 ティーパーティーのデモは、普通の政治的なデモより一般の人が参加しやすいものです。2008年の選挙で民主党が考えたインタネットなどを通して大学生や若い人を生かす作戦のように、ティーパーティーは大勢の中高所得者を集めて、大規模のデモや集団活動を中心としています。参加者によると、ティーパーティーは自然発生的な国民感情が発揮された「grassroots(草の根)」の運動です。しかし、この運動の大規模イベントを見れば、ティーパーティーが結構組織化されていることがよくわかります。共和党が影でこの運動を操っているではないかという疑いもあります。
 私も最近オバマ政権に対してかなりの不満を感じていますが、このティーパーティーがアメリカにとっていいものだと思いません。なぜかというと、ティーパーティーのオバマ政権への抗議には、文句ばかりで改善の提案などがほとんどないからです。最近の運動が本当に一般の人の不安で発生されたものかどうかわからないけれど、選挙前に与党候補を攻撃するための作戦にしか見えません。現在のアメリカには不景気などの重い問題が山ほど重なっているので、アメリカ人が全員協力しなければならないと思います。アメリカがティーパーティーの政治抗争にはまったら、政府と行政が動けなくなって、現在の問題の解決が解決されないでしょう。

 アメリカの人は毎年11月の第4の木曜日に、「サンクスギビング(感謝祭)」の祝いで盛り上がります。この日、ほとんどのアメリカ人がターキー(七面鳥)をメインにした大きな食事をします。七面鳥はとてもおいしいけれど、日本では手に入れることがちょっと難しいです。11月18日、黒部の国際交流ワークショップが初めてのサンクスギビング食事体験を開催しました。ネット通販で注文した七面鳥を焼いて、みんなで本格的なアメリカ料理を食べました。久しぶりに食べたので、とても感動しました。


(2010年12月 COLARE TIMES 掲載)



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