Vol.37

2005年春 再びスイス


 普段のツアーは1カ所に3日間滞在するのが普通ですが、リヨンには13日間も居たことになります。その間にオペラの仕事で一緒だった通訳の岡田さんの家に遊びに行ったり、腸炎で入院していた富山の母親が退院して100年ほど続いた家業の豆腐屋廃業を決めたりしました。
 4月16日、バスでスイスのニュシャテルに向かいました。1年前にスイスツアーをしたときにここのディレクターが気に入ってくれて、スケジュールが合った2カ所の公演が決まりました。しかしかなりギリギリのスケジュールを組んでいて、ここは17・18日に舞台装置や照明を仕込んだ後、一旦半分撤去して、別の劇団が19日に公演し、20日にもう一度仕込み直して公演するという離れ業を使います。でもそのおかげで1日休みがありケーブルカーで町の上の方に行ってみたり、湖を巡回しているフェリーに乗ったりして遊びました。4月20・21日、Theatre du Passage かげみ公演。両日とも満席500人。
 翌22日、朝7時半にバスでホテル出発、8時半フリブルグ着。Espace Nuithonie 仕込み開始。1年前に公演した劇場はではなく、その時工事中だった新しい劇場です。ここを中心に新しい町を建設するようですが、今はまだ劇場の裏は牧草地で、すぐ近くに牛がたくさんいます。新しいとは言ってもとっても狭く、バトンも稼働するトラスが12本あるだけ、天井の高さも12メートルしかありません。普通なら山海塾のどの作品も入らない大きさですが、前回下見をしているので、「ひびき」という作品をここの劇場用にアレンジしました。狭い劇場は舞台装置が入らないだけでなく、踊りの歩数が変わったり、照明が近すぎてうまく当たらなかったり、なかなか計算通りには行かないのですが、唯一、観客との距離がずっと近いので一体感が生まれるという利点があります。舞台に立っていてもちょっと緊張します。4月23日ひびき公演。観客は非常に喜んでくれて、主催者もまた公演して欲しいと言っていたのですが、もうこの小さな劇場に入る作品はありません。

ニュシャテル

フリブルグ

(2006年05月 COLARE TIMES 掲載)




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