ラレコ山への道 小野木豊昭 古典空間への誘い

【其の弐拾四】国際交流!

2003年2月
 昨年暮れの「ザ・忠臣蔵ナイト」では大変お世話になりました。コラーレの楽屋口に到着すると思わずスタッフの皆さんに「ただいま!」と言ってしまいそうになります。私にとってコラーレとはそんな所です。

 ところで最近、海外での公演、外国と接点を持った仕事が増えています。昨年9月には、日中国交正常化30周年と国際交流基金設立30周年を記念して行われた、半月にわたる「邦楽中国公演」をコーディネートさせていただきました。天津→北京→上海→南京→広州と五都市を巡演。かなりの強行軍でしたが、アーティストの皆さんは言うまでもなく、私たち制作・スタッフ陣も大変勉強になりました。生活習慣や考え方の異なる文化圏の人々との共同作業は、国際交流というよりむしろ”臨機応変”という四字熟語の方が相応しい時もありましたが、ぶつかり合い、摺り合わせつつ開演を迎え、万雷の拍手をいただいた時は万感に値します。いずれにしても「国際交流」「異文化交流」という仕事に向かい合うとき、携わるアーティスト、スタッフ共に、まず自らの文化を熟知し、それを体現できるレベルに達していること。さらに訪問国の文化的背景としての歴史や生活習慣等を事前に学習しておくこと等も大切なことであると感じました。実際、不意の会見や取材において、「言葉」による対応が求められることも度々ありましたし、何より共通の着地点に向かう共同作業のプロセスでの相互理解を支える熱意につながると考えるからです。

邦楽中国公演の資料  11月には3週間に渡って和太鼓の「打究人」が、イタリア、ルーマニア、ウクライナの各都市を巡演しました。(残念ながら私は同行出来ませんでしたが……)12月4日にはフィリピンのアヨロ大統領が来日されました。そして新首相官邸における小泉首相主催の晩餐会の音楽のコーディネートを外務省より仰せつかりました。みやざきみえこの琴と松田惺山の尺八が、両国首脳に心地よい感動をお届けしたようです。アヨロ大統領と小泉さんが二人に歩み寄って握手をされた時には正直感動しました。

 昨年は「日韓国民交流年」、サッカーのワールドカップに代表される様々なイべントが開催された1年でした。12月12日から14日の短期間ではありましたが、その韓国側の最後のイベントに、お馴染み長唄三味線の「伝の会」と売り出し中の津軽三味線女性デュオ「あんみ通」が招待されました。あの反米デモの最中、文化、民族、歴史、政治、経済……様々な事象が交錯する人間営み、その大きな“うねり”の中で音楽することの意味を考えさせられた3日間でした。

 真の国際交流とは何か? その意味に真正面から向かい合うチャンスをいただいたことに心から感謝しつつ、3月には「あんみ通」とともにミャンマーに行ってまいります。

(2003年02月 COLARE TIMES 掲載)
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