ラレコ山への道 小野木豊昭 古典空間への誘い

【其の壱拾五】歌舞伎調祝辞 & 三味線NOW

2000年11月

 コラーレ生誕5周年、先ずは心よりお祝い申し上げ奉りまする。思い起こしますれば、オープニングにてお声を掛けて戴きしより、「素敵に歌舞伎」「平成の三味線ニスト」等々、アーティスト共々、思い出深き、正に”素敵なる”御仕事をさせて戴きましたること心より感謝致おる次第に御座りまする。”素敵なる”とは如何なることに候や。それはコラーレ倶楽部、運営委員会、理事会の皆々様、そしてコラーレスタッフの皆様の「一生懸命」に他ならず、その一生懸命が伝わりし故、私達は素敵な気持ちになれたので御座りまする。これは伝統芸能に限らず様々なパフォーミングアーツに関わる皆様にも必ずや伝わりおる事と存じ居りまする。故にコラーレは数ある公共ホールのモデルケースの一つ。公共ホールの存在は地域文化発展の要とも申せませう。コラーレの益々の御発展を心よりお祈り申し上げる次第に御座りまする。

 最近、三味線の世界に”風”が吹いているように感じます。とくに津軽三味線の世界では、吉田兄弟というスターが誕生しました。金髪と今時のルックス、そして全身で表現する演奏スタイルに各メディアが注目。新聞、雑誌は言うまでもなく、テレビのバラエティー番組にもたびたび登場し、彼らが出演するライヴにはそれこそ今時の若い女性が「追っかけ」でついて回るという現象も起きています。歌舞伎や狂言など演劇系伝統芸能ではあることですが、邦楽系では「私の記憶が正しければ」初めて目にする快挙だと思っています。木下伸市や上妻宏光といった圧倒的な技術力と進取の気性を持ちあわせたアーティストの存在も追い風に拍車をかけています。

 先日ある友人が「何とかして!」と訴えてきました。何でも津軽三味線を聞いて感動して三味線がやりたくなり、ある方にお師匠さんを紹介してもらって喜々としてお稽古を始めた。ところが、自分が稽古している三味線は、耳にした音とは違う繊細で柔らかい何ともスローな曲……実は津軽ではなく地唄の三味線だった、というわけです。一口に三味線といっても種類はたくさんあります。楽器自体も大きく、叩くような奏法から打楽器としての要素も併せ持つ津軽三味線や義太夫三味線。しっとりと哀愁に充ちた音色の新内や地唄などの中棹三味線。長唄や小唄、江戸の粋を軽快に奏でる細棹三味線(常磐津、清元、古曲、山田流三絃、浪曲……その他紹介できなかったジャンルの三味線……ごめんなさい)。2000年11月24~26日に新宿で「日本の三味線音楽大集合」という前代未聞の大イベントを行います。様々な三味線をライヴと展示で楽しく紹介します。せっかく吹き始めた”風”です。より強く爽やかな追い風にしたいものです。

(2000年11月 COLARE TIMES 掲載)

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